腎移植Q&A

献腎移植のシステムは今どうなっていますか(2012年3月現在)

献腎移植は誰でも平等に受けられるのでしょうか?

臓器の移植に関する法律の基本理念の中に、臓器の移植は移植を必要とされる方に対して、適切かつ公平に与えられなければならないとうたわれています。(社)日本臓器移植ネットワークでは、公平・公正に移植候補者を選定するシステムが構築されています。

移植の候補者はどのような基準で選ばれるのですか?

(社)日本臓器移植ネットワークに登録されている移植希望者の中から、公平・公正に選ばれます。まず前提条件として、提供される方との血液型が一致または適合、リンパ球交差試験(臓器提供者の血液と移植候補者の血液を混ぜ合わせて、拒絶反応が起こらないことを確認するための検査)で反応がないことが決められています。優先順位としては、下記1.~4.をポイント化し、前提条件を満たす方の中で、合計ポイント数の高い方から順に移植候補者として選ばれます。なお、臓器提供される方が親族への優先提供の意思を表示している場合、登録されている親族はポイント数に関係なく最優先されます。C型肝炎抗体陽性の提供者の場合は、C型肝炎抗体陽性ばれます。

  1. 搬送時間:腎臓に血流がない時間を短くするために提供者の発生施設と同じ都道府県の移植施設を希望している方のポイントが高くなります。
  2. HLA型の適合数:提供者のHLA型と適合していない数が少ない方のポイントが高くなります。
  3. 待機日数:長く待機している移植希望者のポイントが高くなります。
  4. 未成年者:20歳未満の移植希望者にはポイントが加算されます。

移植希望者として登録するにはどうしたらいいですか?

大阪府下で献腎移植希望登録を行うことのできる移植施設は11施設あります。まず、移植施設を選択し、受診します。受診方法は各移植施設により異なりますので、移植希望施設へ電話で確認してください。移植施設では、診察、腎臓移植希望者登録用紙への記入とHLA検査のための採血があります。新規登録料として3万円必要です。(受診料、検査料は別途必要です)

透析を導入する前に献腎移植希望者登録できますか?

透析療法が必要になると予測されれば、先行的献腎移植登録が可能です。ただし残っている腎臓の働きによって基準が設けられています。詳しくは腎臓内科医や移植医に尋ねてください。

登録後はどのような手続きが必要ですか?

(社)日本臓器移植ネットワークから登録を継続されるか否かの登録更新のお知らせが1年に1回(1月頃)、登録された住所に届きます。登録の継続を希望される場合には、案内に沿って更新手続きを行います。具体的には、移植希望施設の受診と、リンパ球交差試験に備えて血液を保存しておくための採血、更新料5,000円の払い込みです。更新の継続がされない場合や、一旦登録を取り消した場合、再度登録する際には、新規登録の手続きが必要になり、待機日数も0日から計算されます。

移植候補者として選ばれた場合は、どのように連絡がありますか?

移植候補者として選ばれた場合には、候補者の上位の方から順番に移植を担当する医師か移植コーディネーターから電話で連絡が入り、移植を希望するかどうかの意思確認が行われます。意思がある場合には、体調や最近の輸血歴の有無、女性の場合には妊娠の有無についても確認があります。意思確認の連絡は、休日・深夜を問いません。また緊急を要すため、連絡がつかない場合は、候補者から外れることもありますので、登録されている住所や連絡先など、内容に変更が生じた場合には(社)日本臓器移植ネットワークへ連絡し、必ず連絡がつくようにしておきましょう。

臓器提供・腎臓移植はどれくらいされているのですか?

脳死臓器提供は、臓器移植法が改正される2010年7月17日までの約13年間で86件でした。改正法施行後、2011年の1年間に、脳死臓器提供は44件、心停止後の腎臓提供は68件あり、合計で112件の提供がありました。そのうち、腎臓の移植は211件でした。

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